3)危険物除去変更修理
- 39 -

3)危険物の除去、変更、修理

危険物とは、壊れるもの、割れるもの、欠けるもの、落下するものなど。

ある工場のホワイトボードに欠けたマグネットがあった。メモや伝票などをボードに貼るためにあるのだが、これが半分欠け、さらに半分に欠け、表面のコーティングがはがれ、残りも落ちかけている。チェックリストバインダーの角の金属製補強材が落ちかけている。これはビニール製のバインダーに交換。金属タワシは樹脂製の「がんこたわし」に変更。落ちかけているペンキの剥げ片は磨くか修理。といった活動だ。

4)必要なものを3つに分けて置く

作業場に残った必要なものだが、これを3つのレベルに分ける。

製造場所で常に使うもの、温度計、計量器、アルコール消毒、カウンタークロスなどは、その場所。

日に1~2回程度使うもの、清掃道具、メンテナンス道具などは、製造室の隅か通路に置くと、製造場所の邪魔にならないし、異物混入の危険が少なくなる。

あまり使わないもの、機械部品、その日使わない包材やラベルなどは、倉庫に置く。

5)隅に汚染源を作らないレイアウト

ある東日本の食品工場で「隙間」のテーマで点検してみた。作業場に入って見回した状態では汚れているように見えなかったが、隙間を見ていったら、シンクの裏側には食材残さがこびりつき、真空パック機の裏は黒カビがびっしりとスプレーで塗られたように付き、その下は食材の破片がゴミ捨て場のように落ちていた。

機器や作業台を壁につけてレイアウトすると、それらと壁の間の隙間に、ゴミが溜まり、カビや虫の発生源になる。

そこで、壁側に物を置かないで、中央に置くレイアウトを考えてみる。壁に背中を向けて、作業場の中央に向かって作業をすることになる。中央に、向かい合わせに作業台を2台置くのも、壁側に置くのも、使える面積は同じだ。そして、壁側に何も無いと、清掃が楽で、隅が無くなるので、ゴミが溜まらない。

狭くてどうしてもシンクなどを壁側に付けなければならないなら、給水と排水パイプなどに余裕

- 39 -