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これらの経過で「×」がちょいちょい出て来る所は、再発防止を考えなければならない。手順が悪かったり、人によって違うとか、不安定な面が出て来れば、標準作業手順書、いわゆるマニュアルにする。デジカメで作業を撮影して分析し、効率的、効果的な手順を確立する。複雑な機械洗浄などは、その手順通りに出来る人を登録し、その人しか洗浄作業をしてはならないようにする。これを「力量」といい、力量がある人を次第に増やすことで、作業の不安定さや偏りを防ぎ、結果的に安全性の向上とコストダウンにつなげることが出来る。

2)食品機械の洗浄とメンテナンス

食品機械は、洗浄とメンテナンスがいかにやりやすいかが大切だ。洗浄とメンテナンスに満足できる機械は、耐久性も優れている。

水切りできる構造。溶接以外の金属と金属の接合が無いこと。シールガスケットにクレバスがあってはならない。鋭角なコーナーがあってはならない。洗浄性、無菌性が維持されやすいこと。洗浄性に優れたプラスチックなどが必要になる。

洗浄性能が良いということは、汚染に対する危険性、つまり食品の安全性に貢献することになる。メンテナンスがやりやすいということは、故障や誤作動がしにくくなることになり、これも食品の安全性につながる。更に、両方とも嬉しいことに、コストダウンにつながっていくことになる。

ある惣菜工場で、コロッケのパン粉を付ける機械から出て来る半製品のバクテリアカウントがかなり悪く、原因がなかなかわからなかった。パン粉付け機は新品で、洗浄もしている。

この機械に入れる前の成型機から出て来たパティを調べると、細菌は最少状態で問題無い。大メーカーのパン粉がまさか悪いはずが無いが一応調べたら問題無い。

そうなると原因はこの新品の機械しかない。徹底的に調べると、機械を回転させている大きなシート状のゴムベルトの裏側が汚染されていることがわかった。ここからのバクテリアが汚染の元凶だったのだ。

このゴムベルトは、機械の中に完全に入り込んでいて、数センチのすき間からしか見えない。分解洗浄は技術者でないと不可能な状態。汚れないのならいいが新品を使い始めたばかりで既に食品を汚染している。

この機械は、直ぐに返品になった。

3)泡洗浄

家庭の台所でも人が風呂に入るのでも石鹸、洗剤、シャンプーと、泡を使ってきれいにする。食品工場は製造作業をすれば食品残渣や脂肪で汚れるから、泡を使って洗浄しなければならない。なのに工場内を泡洗浄している工場はまだまだ少ない。

泡洗浄の提案をすると「ウチでは出来そうにない」という反応が多いが、理由は「現場がご ちゃごちゃしている」「泡をかけられる状態では