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について」で、「傷には黄色ブドウ球菌があり、これが食品に混入すると急性の食中毒になります。

こういった形で毎日行なうのだ。テーマは、食品衛生の本や参考資料、保健所などにあるパンフレットから作っていく。テーマは連続した話になる方法も良いが、これだとカリキュラムを設計するのが結構大変なので、ランダムに、脈絡が無くても良いから、気が付いたこと、とりあえず自分の工場にとって問題のあるものからはじめて行ったら良い。

b)一点突破

ひとつのテーマに絞って行なう、例えば「毛髪混入クレームを無くす」では、このための対策を集中して長期に行なう。対策は多岐にわたる、工場に来る前に家を出るときに髪をブラッシングをする、着替えの時のポイント、粘着ローラーの使い方、エアシャワーの掛かり方、作業中の注意事項、トイレや休憩での注意、常に目視での確認、製品パッケージ時の見付け方、といった作業の一連のことに加えて、パッケージ場所の照明を明るくしたりサニタリールームの設備資材の改善、原材料サプライヤーへの教育や監視などを並行して行なうのだ。

c)大掃除、中掃除から

「大掃除」は年に2回行なったほうが良い、時期としては5月と11月で、5月は夏の食中毒シーズンの前、12月は年末の繁忙期の前だ。中掃除は例えば「毎週木曜日」といった形で、週の中で比較的清掃時間がとれる曜日があればそこで行なうようにする。大掃除中掃除を行なうと、やったあと気持ちが良く、こびりついた汚れが無くなるので毎日の清掃が楽に効率的になる。この中で一般的衛生管理の重要性が自然に教育されることになる。

2)爆発点

何でも新しいこと、改革、改善などを進めるとき、方向は正しくても、本格的に始まるまでは時間がかかるものだ。しかし、何かのきっかけで、突然始まることがある。

突然スタートが始まる時点を著者は「爆発点」と呼んでいる。

関東のあるパン工場では、HACCPチームが勉強をし、チェックリストの作成などを現場と打ち合わせながら進めていたが、現場が理解してくれなくて、導入がなかなか進まなかった。外部の指導者も、ここはなぜいつまでも意識が高まらないのか困っていたのだが、ある日突然現場から「これから毎週木曜日に全員で大掃除を始める」といいだした。びっくりしたのはHACCPチームの方で、どういうきっかけでこうなったのかわからない。しかしその後も続いているので、どうも本物のようだ。どうしてかわからないが爆発点が来たのである。

3-3-8.間違いなく出来るための仕組みを作る

問題を見付けて改善あるいは再発防止が出来るようにする

<仕組み>とは:「間違えなく出来るため、そして忘れないための、工夫」

ヒトは常に間違える。忘れる。混乱する。

だから、それをしないように注意するのではなく、それが起こらないための方法論を考えよ。

あるいはミスが起こったとき、その被害が最小限にとどまるような仕組みを考えよ。」(福岡伸一著「世界は分けてもわからない」講談社現代親書)

1)力量不足によるハザード

力量とは、知識、技術、そして経験だ。これらがあることで、安定し、安全な製造と製