9)学生アルバイトの検証
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は広域複合の製造環境汚染のための細菌検査結果が悪かったのだが、その後、検査頻度を週3回にしてコストパフォーマンスをあげながら、製造作業の環境は良くなって来ている。

9)学生アルバイトの検証

あるスーパーマーケットの惣菜工場では、早朝のパンの製造に学生アルバイトを使っている。朝4時から7時まで、製造とパッケージの作業をするのだが、これには焼きたてパンの朝食付きという魅力が付いている。朝食後登校ということになる。

これを聞いたある惣菜工場では、食品科学系の学生に検証をさせた。

細菌検査はお手の物で、拭き取り検査等教えればすぐに実用レベルになった。

仕事は週三日、月水金曜日の早朝で、作業開始前の拭き取り検査と細菌検査をする。

10)遊軍検証員

数工場を持つある企業は、それぞれの工場に品質管理を行うスタッフが居るが、これ以外に、全工場を自由に動き回る検証員が一人いる。

この検証員は全工場を、自分でプログラムを組んで回っている。

検証の内容は、製造環境と食品を、拭き取り検査と細菌検査で行う。

プログラムの組み方は、工場の汚染状態、製品の性格等で決める。頻度を決めるのではなく、工場の状態によって不規則にする方法をとる。

各工場の品質管理の検証は、頻度が毎日、毎週等と決まっているが、この遊軍検証員はあえて頻度を決めないで、全く別の視点で検証を行うのだ。

従事者の個人衛生に問題がある工場となれば、突然手洗い後のスタンプ検査をして指摘したり、ある機器の汚染が製品に影響を及ぼしているのではと推定したら、洗浄方法、プロセスでの問題点等を検証調査する。別の工場で良い方法をとっていれば、それを教えたり提案をする。それぞれの工場が保有しているノウハウを、全工場に普及させることが出来るのだ。

11)さいころを転がして検証

ある惣菜工場では、検査場所は多岐にわたり、数十個所になるが、それらを6つのグループに分けた検査項目リストを別に作っている。検査1から6まであるわけだ。検査は毎週1回行なう。しかし何曜日か決めていない。検査の1から6までのどれを行なうかも決まっていない。

なぜグループに分けているかなのだが、理想的には全個所の検査をしたいのだが、費用と時間の面でそうも行かないので分けている。検査場所はサイコロを転がして決めるために、6ヶ所に分けているのだ、これはニュージーランドのMAF〔保健所〕の担当者が行なっている方法をまねさせてもらっている。MAFの担当者は、自分の検査する工場が一日数ヶ所あり、一つの工場が大きいと、短時間に回れないので、その工場内を6ヶ所に分けておいて、工場に着いてからサイコロを転がして目の出た検査場所に行くのである。

3-1.9.廃棄物、排水で汚染しないようにする

汚水やごみは早く捨てる(排水及び廃棄物の衛生管理)

「動線」を正しく、廃棄物排出はためずに頻繁に、排水と廃棄物関係場所の清掃をする。

ステップ

  • 排水、廃棄物の動線を図面に書き込む
  • 動線が正しいかどうか検討する
  • 廃棄スケジュールが決まっているか

決まっていない場合、検討方法、マニュアルの作成

ごみ箱に廃棄スケジュールを書き込む方法もある

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