4)乾燥
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ない」といったことだ。

この、ごちゃごちゃというのは、整理整頓されていないことなので、その状態にあること自体が問題だ。泡洗浄出来るように整理整頓することが出来れば、一般的衛生管理の基本が出来るわけで、そうなれば泡洗浄が出来る。

泡をかけられないというのは、ごちゃごちゃという意味と、製造機器などに泡がかけられないということもある。機械の電源やスイッチ周りなど、かけられない場所は古い機器ほど多い。しかし、そこを除外して工夫すれば、食品が直接触れる所や残渣が残っている所を泡洗浄出来るはずだ。

泡洗浄に取り組むには、コンプレッサー式の小型器が最近発売され、4万円程度。中型機は20万円程度、大型機は100万円程度。

洗剤は製造している食品によって選定する必要があるので、洗剤販売店などに相談する。

4)乾燥

食品工場の衛生を維持するには、洗浄と乾燥だ。洗浄して汚れをとったあと、そのままにしておくと、カビ、細菌、虫の発生に繋がる。

工場の現在の状態が、洗浄後乾燥しているかどうかをまず調べる。

朝、工場稼働前に、各製造室の湿度を調べ、60%以上だったら対策をとった方が良い。理想的には湿度43%を毎日3時間以上保っていればカビの増殖はないが、そこまで下がっていなくても60%以下ならかなり良い状態だ。

除湿するには、まず現在の空調を、例えば数時間回すことで解決できるかどうかを確かめる。これで解決すれば、洗浄後タイマーを使って適切な乾燥と電力費用のバランスをとればいい

これがダメなら、除湿機を入れる。小型の部屋なら家庭用の安い除湿器(タンクに溜めないでホースで直接排水出来るタイプを選ぶ)、大きな作業室なら業務用を検討する。

夏場、外との温度差で天井や冷蔵庫に隣接した壁面が結露することが多いが、業務用の扇風機を使って風で乾燥させればいい。

同じく夏場、天井裏に結露が溜まり、ひどい場合水滴となって落下している所があるが、放置しておくと漏電にも繋がりかねない。この対策は、扇風機を入れて風を一方向に流して乾燥させる修繕をする、簡単な工事が必要だ。風を入れる所と出す所はメッシュの細かい網を入れる防虫対策が必要。

5)カビ対策

新築の工場でも1-2年ほどの間に天井や壁にカビが発生してしまうことが実に多い。カビというのは空気中にいくらでもあり、目には見えないが、これが付着して増殖を始めると目に見える形に増えてくる。

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