2)OPRP(オペレーションPRP)の例
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CCPとOPRPとPRPの項目

管理内容 CCP OPRP PRP
ハザード なし
管理手段 なし
許容限界 なし なし
モニタリング手順 なし
修正.是正処置 なし
責任と権限 なし
モニタリングの記録 なし

5ヶ所以内(2ヶ所程度が多い)

数ヶ所から10ヶ所程度か

多数

2)OPRP(オペレーションPRP)の例

業種事例 工程.場所 危害 対策 作業頻度 対応種別 管理基準 監視測定方法 改善処置

記録

と畜場 製品(枝肉)冷蔵庫 細菌増殖による鮮度劣化 温度監視 毎日 OPRP 5℃以下 庫内温度計監視 状況により対応 毎日毎週
PRP記録
魚介類加工 貝むき身冷却洗浄
チラー水
細菌増殖による鮮度劣化 温度監視 毎日 OPRP 5℃以下 温度監視 装置の調査調整 毎日毎週
PRP記録
精肉パック スライサー 洗浄不足による細菌 正確な洗浄 毎日 OPRP ATP200以下 ATP測定器 再洗浄と原因調査 毎日毎週
PRP記録
弁当製造 盛り付け前の弁当
容器内側
細菌汚染による食中毒 ATP検査 毎日 OPRP ATP200以下 ATP測定器 再洗浄と原因調査 毎日毎週
PRP記録
惣菜 加熱調理後,パッケージ工程の,食材が接触する場所 細菌汚染による食中毒 ATP検査 毎日 OPRP ATP200以下 ATP測定器 再洗浄と原因調査 毎日毎週
PRP記録

3)作業前の空運転によるOPRP

チルドハンバーグを製造する工場で、整形した後、表面をバーナーであぶって肉汁を閉じこめ、その後トンネルスチーマーに入れる。ここがCCPで加熱殺菌になる。

この後、製品はそのまま同じコンベアで冷却トンネルに入っていく。そこで、この冷却トンネルに入っていくコンベアの表面が汚染されていたら、せっかく加熱殺菌した製品が汚染されてしまうことになる。

製造作業に入ってコンベアが1回転してしまえば、コンベアそのものが加熱工程を通ってから冷却工程に入っていくわけなので、コンベアは殺菌されている。問題は最初の製造時だ。前日洗浄殺菌されているが、翌朝その状態が保たれていることは確認できない。洗浄殺菌が完全であるとは限らないし、環境からの汚染も十分に考えられる。

OPRPを考えたとき、この作業開始時の冷却工程の安全を確認することが重要だということにな った。そこで、製造開始時にATP検査を行い、例えば百以下、という基準を設けるという方法が検討された。しかし、製造開始前、ラインを空で動かし、1回転(45分)させれば、コンベアラインは殺菌されることになる。これの方が確実だ。

空運転でラインが殺菌されているかどうか細菌検査を数回行ったら、間違いないことがわかった。

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